一般ユーザーの自作パソコンで秋に故障が多いといいます。その理由は夏の暑い中でエアフローがあまり考えてられてない加熱による負荷に耐えてきたマシンが、気温の変化に対応できないためという理由が挙げられます。例によって私の自作パソコンは今年も熱暴走しましたので、その理由と起きたことを書いていきたいと思います。
2008年の夏の使用環境
この年は北京オリンピックなんかが開催されていましたが、私の当時の部屋のサイズは6畳一間で平均室温30℃(最大40℃に達しました)。エアコンクーラーはなく南向きといった具合。
とてもパソコンにとっては過酷な状況と言えます。
後述する自作パソコンのスペックを見ていくとファンの数が2個しかなく圧倒的に冷却不足であることがわかります。試しにワットチェッカーで測ったところ平均消費電力は280ワット程度。またハードディスクドライブの平均温度はなんと55℃。グラボ平均温度に至っては70℃、CPU平均温度も45℃ということでした。
ここに至るまでの故障事例
動画の再生がカクついたりして最後には画面の表示が崩壊するという症状が出ました。
この原因としては、マザーボードのサウスブリッジを冷却している小さなファンが故障。油を注油したがときすでに遅く。ファンが枠に入っているので、大きさがあう小さなケースファンと交換してみました。
電源が急に落ちる、または急に再起動する
電源ユニットのコンデンサの液漏れが原因で不安定になっていました。
電源ユニットの交換を行いました。
これはユニットを外すとき気づいたのですが、粗悪とされているいわゆる動物電源(イーグルだったか)を使ってました。
そして今年の症状は!
ハードディスクに不良セクタ発見
秋口になり気温が下がってきたなと思ったらシステムHDDに異常が発生しました。
購入時から使っているハードディスクドライブ(サムスンSATA 120GB)でリードエラー多発しています。夏に何度か雷の停電で電源が落ちたのも一因かもしれないと考えました。
表示異常
画面表示が乱れ、初期は特にオーバーレイ表示、例えばTVなど見ると一気に症状悪化し、VGAカード温度上昇してしまう。グラフィックドライバがエラーでブルースクリーンになったりする。CRTディスプレイの故障をも疑いましたが、モニタの設定画面などでは乱れはないので問題なしと判断。グラフィックカードのVRAM(ビデオメモリ)か、マザーボードに搭載しているメモリ系の異常かと予想。
やってみたこと(ハードディスク編)
ハードディスクのスキャンディクの診断と(最後に)強制(/f)チェック
結果としては不良ブロックが見つかりました。この時点で本当に必要なデータは別のデータ用ハードディスクへ移動しています。スキャンディクスをするとインデックスや小さなログファイルなどが消されるが何回やってもキリがないのであきらめ。(スキャンディスクを何度も行う、これ本当はとても危険な操作でした。)
Windows OSの上書きインストール
Windows XPのCDを入れてみたところ、"システムは壊れているが上書きインストールは不可能"との診断が出てしまったのでした。
新ハードディスクを購入
バックアップイメージから新HDDへリカバリーしかしうまく行かず。
新ハードディスクに一からクリーンインストール&旧ハードディスクよりデータをシコシコ移動。
以前からコツコツバックアップしてきたトゥルーイメージ(TI)というソフトのバックアップデータがありましたが、差分バックアップと増分バックアップの設定が適当だったので意味をなさず、初回のXPインストール後の完全バックアップ以外は消去しました。
そしてTIのCDからブートして完全バックアップを新ハードディスクへ戻そうとするも途中でフリーズ。イメージが壊れていたのか、デバイスの認識がうまくいかなかったのかはわかりません。
やってみたこと(画面表示異常編)
PCIカード類を全て外し最小限構成で起動を確認しました。
すでにBIOS認識画面(POST画面)の時点で表示に乱れが発生しています。
ランダムで文字化け、白スジ、白砂模様などなど。
BIOSレベルではGPUエラー、M/Bエラー、メモリエラーはなし。
何度も再起動やっているうちに、模様の位置が定着してきたりと、初めて症状を確認してから1日足らずでどんどん症状悪化。
グラフィックカード、マザーボード、メモリという順番で原因を絞り込みますが、インターネットで似た症状を検索したところグラフィックカードの交換で直る可能性が高いと判断しました。なにせマザーボードやメモリはそんなにヤワではなさそうであるし、描画はグラフィックカードが全て行っているはずだと。
今思えば、メモリテストで有名なmemtest88は一晩テストできてましたが、マザーボードのサウスブリッジのファンが停止していたりとすべてが怪しい状態ではあったと思います。
グラフィックカードの交換で正常動作
Geforce 6800GTをヤフオクで落とそうと思いましたけど、3年4年落ちのパーツに大金を出すのも嫌で、ショップへ走り新品のGefore 9800GTをゲットしました!
(8800GTは予算オーバーなくらい高値なので、同じチップという9800GTで妥協。)
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当時の3年落ちの自作パソコンのスペックなど。
ケース・・・ATXケース
ケース内ドライブ・・・フロッピーディスクドライブ、DVDドライブ、そしてハードディスクドライブが4台(所狭しとならんでます。残念ながら写真は残っていませんでした。)
マザーボード(M/B)…アスース ASUS A8N-SLI デラックス
CPU…AMD Athlon64 X2 Dual Core 4200+(2.2GHz)
メモリ…サムスン PC3200 1GB ×2枚 計2GB
PCIカード類…サウンドブラスター Audigy4 DA , TVキャプチャカード
PCI-eカード…グラフィックボード Geforce 6800GT
ファン類…(ここが肝となってきます)
ケース前面8cm x1
サウスブリッジ5cm x1
ケース背面8cm x1
電源ユニットの付属ファン12cm x1,
グラボ付属ファン8cm x1
電源…サイズ Scythe 剛力550W
OS…Windows XP 32bit
備考としてケースは縦置き状態で両面のカバーを外し扇風機を時々当てている状態でした。
このような運用をしてしまうとエアフローも何もなく、逆にパソコンの寿命を縮める場合があるのです。